日本旧石器学会

■ 2009年度 活動報告

<総務委員会>

 2009年度には役員選挙があり,総務委員会は選挙管理委員会による選挙業務の事務を担当した。役員会の資料作成や各種連絡・調整のほかに,総務が支援した主な学会活動は次の通り。広報委員会による学会ホームページの立ち上げと運用および教科書問題に関する勉強会ならびに子供向け旧石器ワークショップの開催,渉外委員会と APA 副会長,同執行委員が中心となって始動した2011 年度第 4 回APA日本大会準備委員会の支援,2010 年度学会シンポジウム企画に関する研究企画委員会への支援など。 また,第 2 回APA北京大会について総務委員会から島田総務委員長が参加した。

<会誌委員会>

 会誌第6号の編集を行った。第6号は、巻頭言1、創設1、原著論文4、研究ノート1、資料紹介1、書評1、シンポジウム報告1、その他活動報告などで、160頁となった。

<ニュースレター委員会>

 年3回発行のニュースレターにおいて、2009年度は第12・13・14号を編集・発行した。本サイトにおいてもPDFで逐次公開中である。

<渉外委員会>

 APA関連の交渉と、各国から送付された学会・シンポジウム等の案内を学会員に周知化する活動を行った。APA関連では、APA執行委員および各国のAPA大会実行委員会との連絡や参加者の調整等を行った。またAPA日本大会の準備委員会を立ち上げた。

<研究企画委員会>

 2010年6月26・27日に明治大学駿河台校舎を会場として、一般研究発表・シンポジウム・ポスター発表を行なった。一般研究発表は2本、ポスター発表は11本の参加を得た。シンポジウムは「旧石器研究の諸問題−列島最古の旧石器を探る−」と題して、その条件、研究・調2010年6月26・27日に明治大学駿河台校舎を会場として、一般研究発表・シンポジウム・ポスター発表を行なった。このほか、関連する遺跡・資料に関する誌上報告13本を予稿集に掲載し、そのうち5遺跡について実資料またはレプリカを会場にて展示し、見学する場を設けることができた。

<データベース委員会>

 本学会創立以来の懸案であった「日本旧石器(先土器・岩宿)時代遺跡のデータベース作成事業」で、2010年5月14日に『日本列島の旧石器時代遺跡―日本旧石器(先土器・岩宿)遺跡のデータベース―』を印刷・刊行し、付録CDが添付、事業計画を達成した。遺跡/文化層数や時代別の遺跡数の集計では、遺跡/文化層数は、16771件、旧石器時代遺跡数は約10200遺跡、縄文時代草創期遺跡は約2400遺跡等となった。一つの時代に属する遺跡を網羅的に集成した1万ヶ所以上のデータベースを作成したのは、世界の旧石器時代研究においても今回が始めてであろう。データベース委員11名のほか、都道府県の責任者49名、データ入力地域分担者119名、執筆・翻訳協力者5名と全国の協力者によって、このような多大な成果が結実した。

<広報委員会>

 役員会、総会の承認を得て、09年度から新たに発足した。「社会科教科書問題」の検討・対応と、HP作成・管理などに基づいた広報活動を主として行った。

 教科書問題については、子どもたちに教科書に載っていない旧石器時代のことをよく理解してもらうため、第1回ワークショップ「子どものためのキュウセッキ」(旧石器)事はじめ」が、2010年1月23日に明治大学で開催され、親子の参加があった。また、2010年5月23日、日本考古学協会総会ミニシンポジウム「子ども達に旧石器・縄文時代をどう伝えるか―小学校の教科書で教えたい旧石器・縄文時代―」にて白石浩之日本旧石器学会会長が登壇、旧石器時代を学ぶ意義などについて述べ、パネルディスカッションがなされた。

 HPについては、学会活動報告、関連情報、趣旨、組織、会則、入会案内などを示したコンテンツを作成し、公開となっている。


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