国際第四紀学連合(INQUA)第19回大会が,来年2015年に名古屋で開催されます.国際第四紀学連合の大会は4年に1度開催され,そこでは「第四紀」と呼ばれる約260万年前から現在までの地質時代に地球上で起こった事象に関する幅広い分野の研究発表が行われています.今大会は2015年7月27日(月)から8月2日(日)にかけて,名古屋国際会議場で開催され,1000名を超える参加が見込まれています.
この度,この大会の発表募集が始まりました.今大会では116のテーマセッションが設けられております.申し込みの締め切りは2014年12月20日となっております.みなさまがこれまでに行った研究成果を世界に発信できる良い機会であるとともに,海外の研究者との交流や情報交換を行うまたとない機会ですので,ぜひとも発表の申込みをご検討頂けますようお願い申し上げます.
なお,原則として各テーマセッションはINQUAが行っている5つの委員会に対応付けされています.各委員会の概要については下記をご参照下さい.研究内容が個々のセッションのテーマと合わない場合には,各委員会に関連した発表を広く受け付けるポスター発表セッションも用意しております.ご不明な点については,電子メールで大会組織委員会事務局宛( 2015inqua-sec@inqua2015.jp )にお問い合わせ下さい.
それでは,みなさまの御参加をお待ちしております.
海洋および沿岸に関する研究全般について取り扱っています.現在5つの作業部会があり,海岸線近傍の第四紀環境変遷や大陸棚,そして外洋の環境変遷についての研究を行っています.日々進展する年代測定についての知見も重要なテーマのひとつであり,作業部会のひとつではそれについて取り組んでいます.
プロキシと呼ばれる過去の表層環境シグナル(花粉やプランクトン,それらの化学データ等からもたらされる気温や降水量情報等)を使って気候モデルとの比較検討を行い,気候システムの理解を深めるための研究を進める委員会です.
人類と環境の相互関係の探究とともに,気候や環境の変動が生物や人類に対してどのような影響を与えるかの解明を目指しています.地域的にも多様なプロジェクトが立ち上がっています.広く古生態学,考古学,人類進化のテーマもカバーし,時代も旧石器時代から歴史時代までフォローしています.
層序学・編年学を通じて第四紀研究に寄与するため,各大陸の層序調査と区分,テフラ年代学,レス古土壌,乾燥地年代評価などの6つの作業部会を中心に定期的会合・出版・広報活動を行っています.
第四紀の陸域における環境とその変化に関するあらゆる分野を研究対象としています.現在,陸水,古土壌,活構造,災害,地下水に関する研究グループが活動していますが,雪氷・周氷河,沙漠,都市地質などに関する研究も,この委員会の活動に含まれます.