日本旧石器学会
第8回旧石器学会の開催
2010年、第8回総会・記念講演・研究発表・シンポジウム・ポスターセッション・遺物見学会が、明治大学駿河台校舎リバティータワーを会場として、6/26、6/27に実施された。
総会では、小野昭新会長が選出され、他の役員も新たに選出された(組織参照)。
シンポジウムは、「旧石器時代研究の諸問題−列島最古の旧石器を探る」をテーマに行われた。内容は以下のとおりである。
6月26日(土)
■ 一般研究発表
- 旧石器時代における陥穴猟と石材獲得行動 池谷信之
- シリア、デデリエ洞窟出土のヤブルディアン石器群と西アジア前中期旧石器時代移行期の諸問題 西秋良宏ほか
■ シンポジウム 旧石器時代研究の諸問題−列島最古の旧石器を探る
- 基調講演 日本列島における前期・中期旧石器時代研究史 安蒜政雄
- 趣旨説明 白石浩之、伊藤健
- 基調報告
- 石器の認定をめぐる諸問題 山岡拓也
- 40ka以前の遺跡と石器群の研究 島田和高
- 石器製作技術からみた最古の旧石器の諸問題 長井謙治
6月27日(日)
- 基調報告
- 後期旧石器時代初頭石器群からみた最古の旧石器の諸問題 諏訪間順
- 東アジアの中における前期旧石器の諸問題 松藤和人
- 九州地方における最古の旧石器の諸問題 鎌田洋昭
- コメント 稲田孝司・比田井民子
- パネルディスカッション
ポスターセッション
- 日本列島における土器出現期の較正年代について−IntCal04とIntCal09の違い− 工藤雄一郎
- 中国泥河湾盆地の旧石器遺跡におけるOSLと14C年代測定による大同湖(古泥河湾湖)の消滅と桑干河の出現の年代に関する予察 下岡順直ほか
- 杉久保型ナイフ形石器の使用痕分析:上ノ原遺跡(第5次・県道地点)の資料を対象に 岩瀬 彬ほか
- 金取遺跡周辺分布調査報告 菊池強一ほか
- 瀬田池ノ原遺跡における後期旧石器時代の調査成果について 木崎康弘ほか
- 柏峠産黒曜石の利用形態と石器製作の制限要因 中村雄紀
- 「台形様石器」の使用痕 山岡拓也ほか
- 長野県・鷹山遺跡群星糞峠黒耀石採掘址の研究−黒耀石地下採掘活動の起源をさぐるために− 及川 穣ほか
- 千葉県東林跡遺跡の報告 大塚宜明ほか
予稿集誌上報告
予稿集誌上報告として、山形県富山遺跡、長野県野尻湖立ヶ鼻遺跡・竹佐中原遺跡・石子原遺跡、静岡県ヌタブラ遺跡、兵庫県明石西八木遺跡、島根県砂原遺跡、長崎県入口遺跡・福井洞窟、大分県早水台遺跡、熊本県大野遺跡群、宮崎県後牟田遺跡などの報告があった。
遺物・資料展示
長崎県福井洞窟、熊本県大野遺跡、島根県砂原遺跡、長野県竹佐中原遺跡などの資料展示がなされた。
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